東京タワー オカンとボクと、時々、オトン リリー・フランキー

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東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

面白かった。
癌で死んでしまったオカンへの思いが綴られているんだけど、
リリーフランキーを世話するオカンの姿が、自分の母親の姿と重なって
とても切なくなった。


誰の親でも、母親は本質的にかわらない。自分の子供を無償で愛してくれる存在なんだと思う。
リリーフランキー赤痢で隔離されても隔離病棟に泊り込んで看病してくれたオカン。
東京に出たリリーフランキーが風邪(インフルエンザ?)で寝込んでることを知ったとたん、翌朝当たり前のようにリリーフランキーの隣で看病していたオカン。
料理上手なオカン。
自分が倒れてもリリーフランキーの将来を心配し続けたオカン。


どうして母親は、こんなに子供を愛すことが出来るんだろう。
『オトンの人生は大きく見えるけど、オカンの人生は十八のボクから見ても、小さく見えてしまう。それは、ボクに人生を切り分けてくれたからなのだ。』
って言うところですごい感動した。

この本がこんなに売れて、人を感動させることが出来たのは、
人の心の中にある母親像と、このエッセイの中のオカンとを重ね合わせることが出来たんだと思う。

私はいつも母親につらく当たってしまうけど、それは母親ならどんなことを言っても決して私を見捨てることはないだろうなあって思って甘えてるんだよね。
大切にしなきゃいけないなあ…