Presents 角田光代

☆☆☆☆
Presents

面白かった。私はこういう角田さんの作品を待ってたよ!
帯に書いてある角田さんの
『品物は、いつかなくしてしまっても、贈られた記憶、その人と持った関係性は、決して失うことがない。』って言う言葉が素敵!


12こ短編があったけど、どれもそれぞれ面白く、ほのぼのとする。
挿絵もかわいい。私が一番好きなのはpresents #2の「ランドセル」
『6歳のあのときは、なんと身軽だったのか。あれだけの荷物で、地の果てまで逃げられると思っていたんだから。 …中略…
失ってばかりのような気がするけれど、それでも私の手にしているものは、ランドセルに詰め込めないくらいたくさんなのだ。逃げるわけには行かない。もう少し、ここでなんとかふんばらなくては。』
って言うところがすごく好き。


私は最近、今まで生きてきた人生を疑っていて、ずいぶん時間を無駄にしてここまできてしまったと思ってる。
ここまで来てなお道が開けないとも。
だから「どんな人生でも無駄じゃないよ」といってくれているこの文に癒されてるのかも。


会社を辞めるとき、Tさんが「どんな人生を歩んでも必ず後悔するものだけど、
なるだけ後悔が少ないように生きれるようにがんばって。」って言ってくれた。
何をしても後悔するって言う考えが新鮮で。
私は後悔しまくって後悔が後悔を呼んでいる気がする。
泥沼に陥っています。でもこの泥沼からは誰かが私を助けてくれるわけがなくて。
自分から抜け出さなきゃいけないってわかってるけど、
どう一歩踏み出したらいいのかよくわからないのが現状です。