西の善き魔女 荻原規子

西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)

面白いといわれたので読んでみた。荻原さんの作品では、勾玉シリーズの方がお勧め鳴らしいけど、とりあえず図書館にあったのでこのシリーズから読んでみました。


面白いと思うよ。…中高生の時に読みたかったなあ。私は愛蔵版で読んだから、普通の童話と思って読んだけど、友達は新書版のやつを読んでいて、挿絵を見たら漫画みたいだった。


中央公論新社で、同じようなシリーズで茅田砂胡さんのディルフィニア戦記も出ているので、なるほど、同じ系統だと思った。私はディルフィニアのほうが好きだけど。


途中まで結構面白いんだけど、ラストが大甘。誰に対してもハッピーエンドになるように心がけられているところがなんとも詰めが甘い感じがする。登場人物が聖人君子のようじゃん。もっと人間くさくなってほしかった。
少し予定調和で終わってしまっている気がしたところがなんとも残念。


全寮制の女子高(カトリック系)やら王子様やら、女王の血、女装して女子高に乗り込む(実は)美少年、身分を越えた愛(!?)、運命を断ち切る愛など、コバルト世代が飛び込む要素がたつぷり。


久しぶりに中高生の頃を思い出した。とても濃厚に。


けなしているように思えるけど、面白かった、よ。