女はみんな生きている
痛快でとっても面白かった!
『LOVERS』の何倍も面白かったよ。
すべての女性にお勧め。男の人はこういう映画を見てどういう風に思うんだろう。
監督はやっぱり女の人で、コリーヌ・セローさんというフランスの方。
『赤ちゃんに乾杯!』とかを撮っているらしいけど、知らないな。
今度みかけたら見てみよう。
この映画の何がおもしろかったのかは、謎の娼婦・ノエミのしたたかさだよ!
ノエミはフランスに移住している貧しいイスラム教一家の子で、
大学受験のときに、父親に結納金目当ての結婚を強いられてしまうんだけど、
途中で気づいて逃げ出すの。
着のみ着のまま逃げ出したものの、帰る家もなく、食べ物を買うお金もない。
そこで出会った親切な男についていってしまったのが運のつき。
売春組織へと入らされてしまう。
だけど、そこでノエミはへこたれない。
最初は普通の娼婦をやっていたけど、頭を使って大富豪を陥落させる術を身につけ、
ついに、ある大富豪の遺産をそっくり相続することに成功する!
その遺産をめぐって売春組織とノエミの闘いがはじまり、
ノエミは無事売春組織から抜けられるのか?
遺産はぶんどれるのか?
っていうのがストーリーなんだけど、
ストーリーもおもしろいんだけど、
心に残ったのはノエミが自分の妹に向かって言うせりふ。
ノエミ同様、年頃になった妹が結納金目当ての結婚をさせられそうになるさなか、
ノエミは妹に
「そのままいたって犯罪者になるか貧乏人になるかしかないのよ。
環境を変えるには、勉強して大学に入るしかないのよ」
見たいな事を言うところ。
えらいよ。不幸な環境にめげてないし、すねてないよ。
自分の不利な環境を認識した上で、そこから脱するには何をしたらいいかを考えて
実行してるよ。
前向きだ!したたかだ!
この映画のそんな前向きさが面白かった。
人生捨てたもんじゃないよ。きっとね。