人のセックスを笑うな。 山崎ナオコーラ
たんたんとした小説なんだけど、
淡々とした中に行間がものすごく詰まってるいるような気がした。
特にすごかったのが、ユリを失った磯貝が
『寂しさというものは、ユリにも、他の女の子にも、埋めてもらうようなものじゃない。無理に解消しようとしないで、じっと抱きかかえて過ごしていこう。
この寂しさやストレスはかわいがってお供にする。一生ついてきたっていいよ』
って思うシーン。
実際に隣にいない人を思う気持ち。
その人の不在を感じることの愛おしさ。
すごい。ここまで人を愛したことはないよ、私は。