蒲公英草子 (常野物語) 恩田陸

☆☆☆
蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)
東北のある農村での、その農村の大黒柱のような存在である槙村家と槙村家を頼ってきた常野の一族、そして槙村家の聡子お嬢様の学友として選ばれた医者の子ども・峰子を中心とした話。


物語は峰子の語り口で進行する。
私は特に、聡子様が村が嵐に襲われたところで、体の弱い聡子様が自分の命をかけて村の子どもたちを守った後、槙村のだんな様が聡子様に「お前はよくやった」って声をかけるシーンが好き。
峰子によるけっこうたんたんとした描写なのに、読者の感情の嵐は止まらない!
電車の中で読んでたけど、思わず涙が出そうだった。