太陽と毒ぐも

太陽と毒ぐも

おもしろかった。
ちょっと変わった恋人たちの話。


どの恋人たちも
大体「ふつう」の感覚を持ち合わせた人と、
「かわった」感覚の持ち主の組み合わせ。
「ふつう」の感覚の持ち主は「かわった」感覚の持ち主についていけなかったり、
時には嫌ったりするんだけど
結局何とか上手くやっていく。


この短編集で一番印象に残ったのは
「100%」かな。
その中で、「100%あう人なんていない」っていう所が納得。
100%あう人なんていないし、
完璧に自分と何かを共有できる人もいない。
それで相手と衝突したり憎んだりするけど、
好きだからこそ嫌いにもなれるんだなあと思った。
この短編のどれかで、
恋人が浮気してるんだけど、浮気されてる方は
「私ほどこの男を憎み、同時に愛することができる女はいないだろう」って
安心してるシーンが
すごい壮絶だと思った。


愛って憎しみもふくまれるのね。