幸福な食卓

幸福な食卓
☆☆☆☆
面白かった。
途中で登場人物が死んでしまうのはやりすぎにしても、
この本を前に吹き出したり、泣きそうになったり、すごい感情移入してしまった。

個人的に、学級委員長を押し付けられ、
老人ホームで歌う歌の練習にクラスのみんなが参加してくれなくて困っていたときに、
大岩君が「クラスで人気のある男子に相談しろ」って言ったシーンが印象に残ってる。
なぜだか。
ヒロインの女の子は全て自分に背負い込んでしまうところが私に少し似てて、
「そんな、相談できない」大岩君に言うけど、
大岩君が「頼られたらうれしいもんなんや」と、アドバイスして、
実際に実行したところ相談された男の子は「僕を頼ってきてくれてうれしい」と
ほんとに力になってくれるところで驚いたっていうか、
私もあの時そうすればよかったのかな、みたいな。
今も私は仕事がいっぱいいっぱいで、押しつぶされているけれど、
誰かに助けを求めれば助けてくれるのかな、とも思う。S先輩とか。実際手伝ってくれてるし。


どんなに救いがないところでも、誰かが自分を見てくれて、
何かどこかしらに救いはあるんだってことが言いたかった小説なのかしら。