みずうみ よしもとばなな

☆☆☆☆


ちょっと設定が突飛だけど、面白かった。
ばななさんの文を読むと、落ち着く。独特の世界観があって、
どの作品も他人を理解することの難しさを語っていると思う。
他人を理解するのは難しい、でも理解して、手を取り合っていくことをあきらめない人々が描かれているから暖かさを感じるのかな。


この本で私が好きなシーンは次のシーン。
『こういう愛もあるんだな、と思う。
 心配しあって、抱き合って、いっしょにいたがるだけではなくて、じっと抑えているからこそ絶対的に伝わってくるもの。ハムやお金に交換されてやってくるほんとうの気持ち。
読み取れる感受性だけが、宝なのだ。』